2024年12月。山登りをした後、埼玉に住んでいる友達の家で料理会をしたのですが、その際に友達とOKストアに行きました。
「3,500円(酒込み)くらいで良い?」と了承を得て、皆で買い物に出かけました。
僕の買い出しに付き合ったことがある方ならわかると思いますが、一心不乱にカゴへ食材を入れていきます。
みんなから「お前どんだけ買ったんだよ……」とか言われ続けたのですが、会計を見るとなんとびっくり。
酒込みで3,200円でした(笑)。
「お前の頭どうなってんだよ……」と言われましたが、こういう経験、実は10回以上あります。
今回は「買い出しで何を考えているの?」について語りたいと思います。
宅飲み料理人生活を続けて5年以上経ちますが、正直、「買い出し」が最も難しいんじゃないでしょうか。
「主婦の方々に向けた買い出しのコツ」とは全く無縁(笑)。
まさに「誰が得するねん……」な記事ですが、ぜひ読んでみてください。
この飲み会は「登山後」だよ(笑)
まず具体例からいきましょう。
その時に作った料理はこんな感じ。
- 豚肉とレタスの温サラダ
- タコとミニトマトの白ワインソース
- サーロインステーキ
- ローストビーフ
- ペンネのボロネーゼ
- チキンとペンネのホワイトソースグラタン
オーダーはとにかく「炭水化物と肉をたらふく食べたい」とのこと。
冒頭にも言いましたが、この料理会は「登山後」です。温泉にも入って、まさに腹ペコ状態。
ちなみに登った山は秩父にある「両神山」で、難易度は富士山以上、体力は富士山よりも少し楽な山です。
「みんなどんだけ元気なんだよ、、」って感じですよね。
参加メンバーは全員アラサーで、めちゃくちゃ食べる男性3人、女性2人。
OKストアに到着したのは17時。家への到着時間目安は18時。みんな22時半には帰りたい感じでしたので、あまりゆっくり仕込めません。
「さあ時間もない中でどうやって仕込むんだ!?」という感じです。
この感じだと、つまみは18時半、19時にはある程度メインが出てきて、21時には〆まで出しておきたいところ。
最優先に考えるべきは「酒」
さあ、OKストアに到着しました。
まず金額から整理しましょう。今回は3,500円×5人なので17,500円が予算です。
少し話が逸れますが、スーパーって必ず「野菜→精肉→魚介→乳製品→惣菜」の順で、間に調味料コーナーが挟まりますよね。あれ、理由をご存知です?
よく言われるのが「最初に色鮮やかな野菜を並べることで購買意欲を喚起させる」からみたいです。
ただそんなこと、頭でレシピができている僕の前では全く無意味(笑)。
まず最初に考えるべき項目があります。
それは「酒」。
なぜなら「酒」が最も高く、価格も変動するから。また酒を買う時に必ず以下を確認した方が効率よく買えます。
- ビール飲みたい人は何人なのか?また、飲む人は1本だけで満足するのか?
- お酒を飲めない人は何が飲みたいのか?
- ビール以外では何が飲みたいのか?
ちなみに、この1~3の順番も割と大事です。
具体的には、アサヒスーパードライ350ml1本は大体240円です。仮に全員がビールを飲みたい場合、240円×5本で1,200円。2本飲みたい場合は2,400円。
改めて、ビールってほんとに高いです。美味しいけどね。2,400円あれば、そこそこのウイスキーが買えます。
飲み会ではお酒が占める割合が大きい
次に飲めない人向けのソフトドリンクを買いましょう。お茶やジュースをご所望でしたので、大体500円くらいですかね。
ビール以外では、たしかデュワーズを買った気がします。これが1,720円。最後に氷と炭酸で500円くらい。
合計でいくらでしょうか。仮にビールを10本買ったとしたら5,120円。
お酒・飲み物だけで全体の29.25%を占めます。
ほとんどの飲み会はこんな感じ。
今回はむしろ安い方で、ワインや日本酒などの醸造酒が好きな人が集まると、感覚的に40%~50%くらいは酒が占めます。
でも「飲み会」ですからね(笑)。
ここ数年、いろいろな種類のお酒を買いましたが、酒はむしろケチらない方が満足度が高い気がしています。
次に高いメイン料理、その次にカルパッチョや刺身
こんな感じで、まずは一番高い酒から予算を埋めます。
次に検討するのはメイン料理、つまり肉。次点でカルパッチョ・刺身です。
理由は酒と同様で、肉や魚も値段にランクがあるからです。この段階で予算の6~7割を目指します。
今回だと、お酒で約3割予算を使っているので、同額である5,000~7,000円分を肉に使って大丈夫です。
5,000~7,000円も肉に使えるなら、結構良い肉が買えますよね。もうビビらずローストビーフ用、ステーキ用を2つ買っちゃいました。
肉のg数は、男性だと200~300g前後、女性だと150g前後を想定して買うと、結構良い感じで買えます。
今回の男性3人は笑えないくらい食べるので300g想定です。女性2人分を加えて、合計1,200gです。
そうなると買って良い肉のランクは「100gあたり583円レベル」になります。
ただサラダ用の豚バラ肉やグラタン用の鶏もも肉もあるので、余裕を持って「100gあたり450円レベル」だと安心ですね。
流石に黒毛和牛は買えませんが、オーストラリア産の牛肉レベルは買えます。
この段階でたしか会計は12,000円くらい。残りは5,000円ちょっとです。
温菜で予算の8割を埋め、最後に野菜を購入
次に温菜を買いましょう。僕の場合、温菜で予算の8割を目指します。
8割なので、1,000~2,000円くらいは温菜に使えます。このときの温菜は「タコとミニトマトの白ワインソース」ですね。
今回はスピードも意識したいので、一品に留めてタコを選びました。火入れも楽だしね。
なぜこのタイミングで温菜を選ぶのかというと、温菜は値段・品質の変動があまりないからです。
明石産タコとモーリタニア産タコを比較したらさすがに違いますが、そもそもOKストアに明石産タコなんてないですよね(笑)。
そして最後に野菜・炭水化物・乳製品を購入します。
これらは価格変動が少ないので、最後に回しても予算オーバーしづらいんです。
「野菜が高騰している」とは言われますが、これまでの酒や肉の値段と比べたら変動幅は小さいです。
でもサトシさん、野菜コーナーから回ってましたよね?
相変わらず変なこと考えながら買い出ししているでしょ(笑)。
ただ、この順番はあくまで頭の中の話。当日は普通に野菜コーナーから回っていました。
なぜそんなことができるのかというと、この人数で野菜を買ったら「3,000円以上は行かないし、まあ2,500円前後で落ち着くよね」がわかっているから。
また酒も登山帰りの車の中で「ビール飲む?」「ソフトドリンクは何がええ?」って聞けば概算は可能ですよね。
読んでいただいたらわかるように、買い出しは「これを買ったら、だいたいこれくらいの値段で落ち着くよね~」の感覚が最も大事です。
そのため、レシピを見ればできる調理よりも圧倒的に経験則が求められるので、正直かなり難しいかもしれません。
ちなみに僕、最大で30人規模の宴会料理を作ったことがあるのですが、その際も予算をニアピンで当てています(笑)。
このスキルのおかげで、飲み会の総額がかなり抑えられ、なおかつ満足度も上がるというメリットがあります。
「〇〇はいくらくらい?」という感覚は、正直どれだけスーパーで買い物をするかにかかっていますが、大枠この考え方で良いと思っています。
これでちょうど5記事目。次から各論に入ります。
以上、OKストアで買い物をする僕の頭の中でした。
これでちょうど5記事目です。
一旦、料理の思想的なエッセイはここで締めて、次からは各論に入っていきます。ネタは100記事分あり、チャットGPT使わずにガンガン執筆してます。
例えば、「ビール選ぶ時に何考えているの?」や「スーパーマーケット別の買出し術」「使っている調理器具」など、もう少し具体的な話をお届けする予定ですので、ぜひお楽しみに!